しまファミリー

日本人家族がドイツに駐在した記録!

ドイツの少年サッカー事情

12歳と14歳の純日本人の息子2人のサッカー事情についてかなり具体的記事です。
サッカーに興味のある方は是非ご参考に!

ドイツでの、サッカー少年人口はイギリスよりは少ないですが、日本に比べると圧倒的に多いです。

ドイツの少年サッカーのチームは、下記のようにAからFまでランクにわかれていて
イギリスのように1年ごとの区切りではなく、2,3年ごとに区切られているのがの特徴です。

A-Jugend (Aユーゲンド)U17-U19(17歳から19歳)
B  U15-U17
C  U12-U14
D  U11-U13
E  U8-U10
F  U7-U8
G  U7

うちの息子2人は2015年現在Cユーゲンドで活躍中!

ドイツの場合サッカーをするとなると、日本のように学校の部活の延長ではなく、
また、イギリスのように誰でも近所のサッカーチーム(コーチは誰かのお父さん)に無料で練習に参加できるわけではありません。
各地域に必ずあるスポーツクラブに入会して、そこのサッカーチームに入るのが必須です。
コーチはそのクラブの専属のコーチだったり、サッカー経験者の若者だったり、将来サッカーコーチになるための資格取得のためにサブコーチとして参加していたりというケースが多数です。

入部する時は、書類に必要事項を記載し、パスポートや滞在許可証などのコピー、選手証の写真も必要です。毎月会費は銀行口座から引き落とされます。大体20から30ユーロくらいです。
ちなみに、書類提出の時にびっくりしたのが、うちの場合は駐在員で数年間だけ滞在している外国人なのですが、外国人だと特別な書類があります。
「私の子供は、親の都合で滞在してサッカーをしているだけで、プロのサッカー選手にさせるためにドイツに来たわけではありません。」という驚きの内容!
プロになりたい場合はプロ専用のプロセスが必要なようです。
入部には好きなチームに入ることもできますが、レベルの高いチームの場合は、テストを受けないと入れません。
レベルの高いチームに入るとなると、ドイツ各州との試合もあるので、コーチが小型バスに選手を全員乗せて、6時間位かけて遠征試合に行くことが多いです。うちの下の子が一瞬だけレベルのチームに入ったのですが、もっと強い子が入ってきましたので格下げとなりました。
遠征試合はホテル代などもかかるため、経済的に余裕が無いとかなりの負担になりますので、運動神経がよくて裕福な家庭の子が選手というケースが多いです。

ドイツの少年サッカーでは、練習日程がかなり特徴的です。
練習は弱いチームだと週に2回、強いチームだと週に3回になります。
さらに、ドイツは小学校が13時に終わるので、練習時間が夕方3時とか4時からですが、中学生になると練習時間が夜6時くらいからになります。
大人になると、夜7時半とか8時から練習なので、
(ドイツでは大人、老人などもサッカーチームがあって練習に励んでいます)
サッカーグランドは主に3部制で使われている感じです。

そして練習時間は必ず90分です。
ドイツは冬が長く真っ暗ですが、雪が降ろうともマイナス気温であっても大雨であっても、雨天中止ということはまずないので普通に練習があります。マイナス気温であっても平然と自転車で往復する人も結構多いです。
我家の場合は、マイナス気温の場合と道路が凍って滑る場合は車で送迎しています。

練習後にはサッカーグランドに必ずあるシャワールームでシャワーを浴びてから帰ります。
12歳くらいだと皆さん裸でシャワーを浴びますが、
(陰毛の生えるような)お年ごろになると、人に裸を見られるのが嫌みたいなので、サッカーのユニフォームのまま浴びる感じらしいです。

練習は、強いチームだと日本の昭和の部活のような、ヒトラー政権を彷彿とさせる激しいトレーニングがありますが、弱めのチームだと比較的軽い練習となります。
下の子は州最強のチームから脱落させられたものの、一つ上の学年の二軍(二番目に強いチーム)に入っているので、グランド40周という恐ろしい日もあったりします。
上の子は中程度のレベルのチームに入っていますので、得点を入れるようなトレーニング、試合運びなどのトレーニングが中心のようです。

試合は毎週末のどちらかに必ずあり、ホームとアウェイがあるので必ず車が必要になります。
とはいえ、いろいろと都合がある事が多いので、親同士で子供の送迎をメールでやり取りしあって乗り合いをするような感じにしています。ってことで親のドイツ語と車必須。

試合の時には、チームから借りたユニフォームを着て行きます。
試合は年齢によって違いますが、前半と後半が終わってシャワーを浴びて帰宅という流れなので、大体3時間以内に終わるので、週末の小さな家族行事という感じで、大人も子供も楽しめています。

少年サッカーはお父さんたちがとにかく熱心で、送迎もお父さん率が高く、激しい応援もお父さんが主体。
ごっつい一眼レフで我が子の写真を撮りまくりのお父さんも結構見かけます。

基本的にプロのサッカーと全く同じで、9月からシーズンが始まり、
5月頃にだんだん終りを迎え、6月くらいに親善試合とかトーナメントなどがあって
7月くらいに結果がわかります。
自分たちのチームがどのリーグの何位なのかが夏にわかるので、
いい成績だったら上のリーグに上がれますし、ダメだと降格したりします。
プロと全く同じで、スマホからでも簡単にリーグ表が見れるので、試合が終わるとお父さんたちは一気に自分たちの子供のリーグ表のチェック&ブンデスリーガのリーグ表チェックをし、怒ったり笑ったり嘆いたりして、それを見るのもまた楽しいです。

ちなみにうちの子ですが、下の子は一つ上の学年の強いチームのディフェンス(内田と同じポジション)で、
上の子は中くらいのチームのフォワード(香川のポジション)で活躍中です。
2015年9月から11月の間に、上の子はハットトリック(1試合で3点)を2回し、現在10得点。ドイツ人の中で頑張ってます。

駐在で夫も私も息子もドイツ語皆無の状態で来ましたので、
最初の1年はサッカー部に入りたくても、入ることができませんでした。
1年経ってだいぶドイツ語が出来るようになってきてから入部して、徐々にシステムがわかってきました。
ワールドカップで優勝しただけあって、ドイツのサッカーの練習方法は精度が高いと感じます。特にパス回しとコミュニケーションに力を入れているので、合宿も年に二度ありますし、とにかく面白いです。

イギリス少年サッカー事情も詳しいんで後々記事を書きます。お楽しみに!